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日本代表のメソッドをあなたに

Kuramitsu Method

ソウルオリンピック日本代表倉光哲のテニスメソッド

積極的にネットに詰める。強烈なボレーを放つ。
パッシングで切り返す。スピードテニスの醍醐味。
そのためにはアプローチとパッシングの徹底マスターが必須。
タイミング、ポイント、テクニック。
グラウンドストロークとは違うテクニックを紹介。

01

アプローチショットの基本
「スピードよりもレングス(深さ)第一」

アプローチショットとは

相手の返球がサービスライン付近にバウンドする短いボールだったらすかさず前進してこれをとらえ、ネットに詰める。そうすれば、キミのテニスはより攻撃的になる。
このネットをとるために打つショットがアプローチショット(出球)だ。

ネット際はポイントのかせぎ所

同じレベルの相手とグラウンドストロークて打ち合ってエースをとるのは至難の業だ。とれないこともないけど、確率が低い。自滅の道をたどる危険のほうが大きい。
しかし、ネット際からなら幾らてもエースが狙える。ネット際から打つほうがベースラインからよりも角度をつけて打てるからだ。

決め手は深さ

さて、このアフローチショット、キミは何かすごいスピードボールを打たなければならないなんて錯覚してないかナ。もちろん、ボールに威力があるに越したことはないけど、ても、スピードボールを打てばそれだけ返ってくる時間も短くなるということを知っておかなくてはならないョ。それを上回る機薮さて、いいネットボジションがとれる脚力と反射神経がキミにはあるだろうか。
アプローチショットでもっとも大切なのは「深さ」。ベースラインぎりぎりに深いボールが打てれば、相手は後ろに下がって打たなければならないからネットにつく時間もかせげるし、パッシングの角度も狭められるからネットプレーが楽なんだ。
アプローチのボールは少しぐらいゆるくたっていい。相手コートのベースラインから1m以内に確実に打てるように練習しよう。

ボールに回転をかける

アプローチショットは次のネットプレーを楽にするためのもの。
そのためにも、イージーボールが返ってくるように仕向けたいんだ。
よく「ボールは腰の高さて打て」とか「おヘソの前て打て」というけど、これはその高さで打つとボールにもっとも威力があり、自分の打ちたいところにコントロールできるからなんだ。
アプローチショットは、だから、相手がそういうベストヒットができないように仕掛けるわけだ。
膝よりも低いところで打たせようと思ったらスライス、肩よりも高いところで打たせたかったらトップスピン。そういうふうにいつもボールの回転を意識して打つことが、アプローチショットでは大切なんだ。

打ちにくいところに打つ

一般的には相手のバックサイド。バックハンドで強烈なトップスピンを打てる人って、そうそういないからね。
ても、中にはバックハンドのほうが得意でフォアハンドが苦手という人だっている。試合前の練習、あるいは試合中ても相手の弱点を探し出して、そういう相手の弱点を狙って打つようにしたいんだ。

サーピスライン付近にバウンドするような短いボールだったら、アプローチショットを打ってネットに出よう。

A、B、それぞれの位置からパッシング可能な角度。深いBからのがパッシング可能な角度が狭くなる。だからアプローチショットは深く打った方が、ネットプレーが楽になる。

02

スライスで打つ(フォアハンド)
「水平に小さく引いて
ライジングで打つ」

スライスボールはバウンドが低くすべる。だから、相手は低い打点からボールをすくい上げるように打たなければならず、パッシングが浮きやすい。こちらにとってはチャンスボールが返ってきやすいというわけだ。スライスは滞空時間が長いので、その分、ネットにつくまでの時間がかせげるという利点もある。

ポイント

テークパックを小さくアプローチショットは前進しながら打つ。ボールが飛んでくるスピードに、自分が走るスピードが加わるのだからテークバックが大きいと打点が遅れてしまう。小さく、そしてホリゾンタル(水平)にラケットを引くことが大切だ。

ライジングで打つ

普通のストロークのように、ボールがバウンドして項点に達し、落ちてくるのを待って打ったのでは、相手に十分身構える余裕を与えてしまう。ボールがバウンドし項点に達するまでに打ち(ライジング)、相手に余裕を与えないことだ。

フォーロースルーを狙う方向に長く

アプローチショットでもフォロースルーは大切だ。ボールを打つ方向に長くフォロースルーをしよう。この長いフォロースルーがボールにコントロールをつけ、狙ったポイントに正確にボールを送るのだ。

03

スライスで打つ(バックハンド)
「右足を踏み込みながら
腕を振り出す」

トップスピンのかかったボールは高くバウンドする。相手は後ろに下がって打つか、あるいは力の入りにくい肩よりも高い所でボールを打たなくてはならなくなる。鋭いパッシングショットなんて、まずむずかしい。そうなればこっちのチャンスだ。それに、トップスピンは急激に落下するからネット上の高いところを狙って打てるというのも魅力だ。ミスがぐっと少なくなる。
スライスだけてなくトップスピンでアプローチショットが打てるようになったら鬼に金棒だね。

ポイント

テークバックと同時に膝を十分に曲げて低い姿勢をとり、ラケットへッドをボールより低い位置に持ってくる。
インパクトの瞬間、ラケット面はやや下を向く。ボールを下から上にこすり上げるようにスウィング。
最後までしっかり振り切ること。振り切らないと回転がかからず、ボールが落ちないで、アウトしてしまう。

04

トップスピンで打つ
「ラケットをボールの下に落として
大きく振り切る」

アプローチショットを打ったらすぐにネットにダッシュするのだが、ただ何となくネットに向かったのでは相手に簡単に抜かれてしまう。ファーストボレーをするのにもっともよいポジションをとるようにダッシュしなくてはならない。アプローチを打った後のポジショニング、これもネットプレーを成功させる上で大切なことだ。

パッシング可能な角度の真中で構える

ネット際でのもっともよいポジションとは、自分が打ったアプローチショットの位置から相手がパッシングしてくるその可能性のある角度の真中だ(図参照)。つまり、アプローチショットをどこに打ったかによってネットで構える位置が違ってくるわけ。よくアプローチショットをコーナーに打ったのにセンターで構えている人がいるけれど、これは間違いだ。ストレートを簡単に抜かれてしまう。コーナーの深い所からそんな鋭角的なクロスのパッシングは打てないものだ。相手コートの右コーナーにアプローチしたら、センターよりも少し右に、左コーナーにアプローチを打ったら、センターより少し左にポジションをとる。センターで構えるのはセンターにアプローチショットを打った時だけだ。

両足をそろえてポンと止まれ

アプローチショットを打った後、ネットダッシュしてボレーするまでの間にもうひとつ大切なことがある。いいポジションについたら一度両足をそろえてボンと止まるということだ。ここて、パッシングのコースを見定めるわけだ。ボールのコースを見定めたらステップインしてボレー。これをしないで、ネットに突っ込んだのでは、ボレーの時にバランスを失なったり逆をつかれたりしてしまう。
また、相手はロプを上げてくることもある。やみくもにネットに向かったのでは、簡単に頭上を抜かれてしまう。一旦止まって待てば、ロプを上げられてもすぐに後退することができる。ネットダッシュの際は、この一旦停止を忘れないように。

ネットポジションは、自分が打ったアプローチの位置から相手がパッシング可能な角度の真中にとる。相手のフォアハンドのコーナーにアプローチショットを打ったら、センターよりも少し左にポジションをとる。

相手のパックハンド・コーナーにアプローチしたらなら、センターよりも少し右にネットポジションをとる。

センターにアプローチショットを打った時は、ネット際のセンターに構える。